会員の歌

田代とき江
阿智村の空に撒かれた星の中に死後の私の位置を決めおく
佐川　慶子　　　　　　　　　　
常念岳（じょうねん）に雪の消残る絵を外す炎暑の夏を共に過せし
勝木　俊知
八月に想う
星空を眺め望郷兵士たちいくたりの人帰郷叶いし　　　　　
古川シズ子　　　　　　　　　
売り出しの幟はためく造成地雑草ゆれて秋風のたつ　　　　
岩田ミチ子　　　　　　　　　　
抱き上げてほほずりしているママの面清しいその様何にも勝る　　　　　　　
新井美智子
ペットボトルをおでこに置いて昼休み工事現場の僅かの木蔭
平林　静代　　　　　　　　　　
まっ白な仔猫飼ひたしさはあれど仔猫飼ふには時間が足りぬ
宮本　清　　　　　　　　　　
嫌いたる父は父なりき　嫌いたるわたしはついに父にはなれず　　　　　　　
中村　武彦
故郷（いなか）より最後の同窓会の誘いあり「行けぬ」と応えて友の顔次々　
かしたにみかこ
陽だまりに嬰子を抱く母親の黒き瞳の溢れる力　　　　　　
斉藤　光悦　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
酒あふり「やつてられん」とひとりごつ男となりて何度目の夏　　　　　　　
吉村八千代
子の遺品ようやく手にする賀状には結婚・出生　子は何思いき　　　　　　　
和田　賛三
吊り広告は愛国心を煽りたて、僕の頭上に垂れ下がっている　　　　　　　　

歌会・研究会の様子

定期的に開く歌会・研究会の様子を報告します。

草加市内の駅から近い場所で開いています。
（2019年秋の歌会のようすです）

会員や関連グループへのリンク

会員のホームページや短歌団体へのリンクです

斉藤光悦
熾の会